好きです、先輩。別れてください
呆れたように私を見る猫葉くん。
ていうか、私も接客とかやりたくないんだけど……。
「接客やりたい子とか他にもいっぱいいるよ」
「それはいるかもだけどさ、衣装着た自分、先輩に見せたくない?」
「うっ……」
私もちょっと思ってたけど、和風レトロなメイド服って絶対にかわいいよね……。
先輩に見せたい、かも。それでかわいいって言ってほしい……
「てか、俺も桜庭さんのメイド服見たい」
「っ……」
最近の猫葉くんはちょっと変わった。
友だちとしての一線は越えないけど、私への、その……好意を、隠さないようになった。
正直なところ、すごく心臓に悪い。
「猫葉くん、そういうのは急に言わないで!」
「急じゃなきゃいいの?」
「や、そういうことじゃないけど……」
「ふっ、まぁ今日はこれくらいでやめとくわ」
恥ずかしくなって俯けていた視線を猫葉くんに戻すと、意地悪に笑っている顔があった。
にやっとするその笑い方は、女子には大人気で……。
「あっ、猫葉くんが笑ってる!?」
「えっ、ちょっと写真!」
みたいな感じでたま〜に隠し撮りされている、らしい。
イケメンって大変だ。