好きです、先輩。別れてください
「先輩!お待たせしました!」


「俺も今来たとこだから大丈夫。じゃあ行こっか」




待ち望んでいたような、来てほしくなかったような土曜日。


梅雨のこの時期に珍しいよく晴れた空。青い空はどこまでも広がっていて終わりが見えない。


先輩は私服もかっこいい!ミントグリーンのシャツがありえないくらい似合ってる。


そんな先輩にできるだけ釣り合うように、私もかわいくおしゃれするんだけど。



今日のデート先はローズガーデンだ。


駅で電車を乗り継いで目的の駅を目指す。




「どれくらいバラ咲いてるんだろうね」


「今がいちばん咲いてる時期らしいですからね……」


「色もいろいろあるらしいよ」


「楽しみです!」




先輩、心なしかワクワクしてるよね。


ちくちく、また罪悪感に胸が痛んだ。別れようって決めてから、先輩と一緒にいる限りずーっと消えない。




「それ付けてきてくれたんだね」


「あっ、はい!先輩がいちばん最初にくれたプレゼントなので……」


「あげたときも思ったけど、やっぱりよく似合ってる。付けてきてくれて嬉しい」




先輩の視線の先にあるのは小さいピンク色の宝石がついたお花のネックレスだ。


控えめだけど、よく見ると繊細ですごくかわいいデザインの。


付き合ってから最初の誕生日にもらったものだ。ちなみに私と先輩が付き合いはじめたのは去年の8月。
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