好きです、先輩。別れてください
駅について少し歩くと、ローズガーデンに到着。
敷地の外側からみてもわかる、色とりどりのバラ、バラ、バラ!
「すっごいですね!」
「確かにこれは想像以上にすごそう!」
一旦悲しいことは忘れて楽しむんだ。───これが先輩との最後のデートだと思うから。
「先輩、先輩!これ見てくださいよ〜。濃いピンクと白が混じってます!」
「こんなのもあるんだ。バリエガータディボローニャだって」
「バリエ?……バラの名前って長いの多くて覚えられる気がしないです」
「確かに。俺もバラはバラっていう括りで覚えてる」
スゥっと空気を吸い込めば、バラの芳醇な香りがした。
それと、隣を歩く先輩の甘いムスクの香りも混ざっているのかも。
「はんちゃん」
「……!」
そっと差し出された左手。重ねた手、指を絡めてぎゅっとつなぐ。
いつもそうだった。先輩は恥ずかしくて自分からは言い出せない私を気遣って先輩のほうから差し出してくれていたね。
手から伝わる体温が心地よい。ずっとこのままがいいって思っちゃうよ。
「先輩……」
「ん?」
「なんでも、ないです」
「そう」
今はまだ、このままでいさせて?
敷地の外側からみてもわかる、色とりどりのバラ、バラ、バラ!
「すっごいですね!」
「確かにこれは想像以上にすごそう!」
一旦悲しいことは忘れて楽しむんだ。───これが先輩との最後のデートだと思うから。
「先輩、先輩!これ見てくださいよ〜。濃いピンクと白が混じってます!」
「こんなのもあるんだ。バリエガータディボローニャだって」
「バリエ?……バラの名前って長いの多くて覚えられる気がしないです」
「確かに。俺もバラはバラっていう括りで覚えてる」
スゥっと空気を吸い込めば、バラの芳醇な香りがした。
それと、隣を歩く先輩の甘いムスクの香りも混ざっているのかも。
「はんちゃん」
「……!」
そっと差し出された左手。重ねた手、指を絡めてぎゅっとつなぐ。
いつもそうだった。先輩は恥ずかしくて自分からは言い出せない私を気遣って先輩のほうから差し出してくれていたね。
手から伝わる体温が心地よい。ずっとこのままがいいって思っちゃうよ。
「先輩……」
「ん?」
「なんでも、ないです」
「そう」
今はまだ、このままでいさせて?