竜の国
怒りの鉄拳




「ねぇ、レイヴァール。」



「ん?」



あたしの膝の上で

半分寝ぼけた声を出す

守護竜さま。



夕食後の日課である耳かき。



レグザールは

夕食を食べ終えると

すぐさま城へ戻る。



毎夜行われる

身内だけの非公式な会議に

出席するためだ。



だから夕食後のこの時間は

レイヴァールと洞窟に2人きり。



ほんとはレグザールと一緒に

戻りたいんだよね~。



でもこいつがこの状況を

フル活用しないわけもなく

あたしはいつも足止めをくらうハメに。



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