竜の国




「さっきから

なに百面相してる?」



目も合わせないくせに

いつ見てるんだ?



ストーカーかお前は!



無意識に2.3歩後ずさる。



「この先は王族しか

わからない造りになっている。

迷うと二度と出られない。

迷いたくなければ

しっかりつかまっていろ。」



ストーカー云々の件を瞬時に忘れ

あたしは慌てて

差し出された手を握った。



ここで一生を終えるなんて

真っ平ごめんだ。




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