響け!シャガのクレッシェンド
よほど本が気に入ったのだろう。リズは笑顔で楽しそうに話す。その目の下に隈があることをレオンハルトは見つけた。徹夜で本を読み、曲を作っていたのだろう。

「……少し、妬いてしまうね」

レオンハルトの指がリズの目の下をなぞる。不思議そうにリズが首を傾げる。レオンハルトは彼女に囁くように言った。

「……リズ、私の曲も作ってくれないか?」

リズの耳がカッと赤く染まる。彼女はどこか恥ずかしそうだった。落ち着きなく手が動く。

「レオンハルトさんの歌……ですか……」

「ダメだろうか?」

「上手に作れるのかわかりません」

「おや、そんなことを言うなんて珍しいじゃないか」

リズは誤魔化すように笑うとまた歩き出す。レオンハルトも隣に並んだ。リズは少し考えた後、レオンハルトを見上げる。

「……時間はかかってしまうかもしれませんが、よろしいですか?」

歌を作ってくれるようだ。レオンハルトの胸に喜びが広がる。彼はリズの髪にそっと触れた。
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