響け!シャガのクレッシェンド
「失礼致します!」

そう言いレオンハルトが部屋の中へと入ると、そこには予想通りの光景が広がっていた。

天井に取り付けられた電気が部屋を眩しいほどの照らしている。その部屋の中には、無数の植物が育てられていた。そして、ジュンイチが異能力を使って赤い花や緑の植物を生み出している。その目は虚ろで、人というより人形のようだった。

「ジュンイチ兄さん!」

カナタがジュンイチに駆け寄り、その手を取る。刹那、ジュンイチはゆっくりと顔を上げた。その目に涙が浮かんでいく。

「……カナ、タ……」

ジュンイチの頰を涙が伝う。カナタはジュンイチを強く抱き締めた。

「もう大丈夫。もう大丈夫ですから……」

「……カナタ!カナタ!」

ジュンイチはカナタの背中に腕を回し、声を上げて泣き始めた。レオンハルトはそれを微笑ましく見た後、会社の中で密かに育てられていた植物たちを見つめる。これが、「株式会社S」の業績が大幅に上がった原因である。
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