結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
シオドアは始終無口であったし、イレーヌは母や侯爵夫人と言葉を交わしている。どこにも交ざれないシオドアだけ、口をつぐんでただ会場までの道を歩いていた。
会場につけばロイル侯爵一家と別れ、指定された席につく。
今日の入学式の要項を父が眺め「王弟殿下か……なら、仕方ない」とぼそっと呟いた。
「入学試験でトップをとった者が、入学生代表挨拶を務めるのよ」
母の言葉に、あのとき父が激怒した理由を悟った。入学生代表に選ばれなかったから一番ではなかったと、父はすぐに気づいたのだ。
「いいか、シオドア。王弟殿下とは仲良くするんだぞ?」
父が何を言いたいか、シオドアはすべてを聞かなくても理解できた。
ポーレット公爵は、王弟をこちら側の派閥に引き入れたいのだ。家庭教師が言うには、今の議会は大きく二つの派閥に別れているらしい。その一つの派閥の中心にいる人物が父である。
王弟であるアーヴィンは、今後、国王を支え、かつセリウス王子が国王となったときには補佐につくだろうと言われており、さらに国王が代替わりするときには、それが支障なく円滑に進むような仲介役になるだろうと期待されている。
会場につけばロイル侯爵一家と別れ、指定された席につく。
今日の入学式の要項を父が眺め「王弟殿下か……なら、仕方ない」とぼそっと呟いた。
「入学試験でトップをとった者が、入学生代表挨拶を務めるのよ」
母の言葉に、あのとき父が激怒した理由を悟った。入学生代表に選ばれなかったから一番ではなかったと、父はすぐに気づいたのだ。
「いいか、シオドア。王弟殿下とは仲良くするんだぞ?」
父が何を言いたいか、シオドアはすべてを聞かなくても理解できた。
ポーレット公爵は、王弟をこちら側の派閥に引き入れたいのだ。家庭教師が言うには、今の議会は大きく二つの派閥に別れているらしい。その一つの派閥の中心にいる人物が父である。
王弟であるアーヴィンは、今後、国王を支え、かつセリウス王子が国王となったときには補佐につくだろうと言われており、さらに国王が代替わりするときには、それが支障なく円滑に進むような仲介役になるだろうと期待されている。