青い青い空
はっきりと答えないまま話を変えようとする久賀野に目で訴えるもさらりと笑顔で躱され、少々喧嘩腰に、だから何よと答える。
「頑固で頑なで、融通なんて効きゃしねえ。でも正義感が強くて、間違ったことが嫌いで。まあそれって結局、ただビビって悪いことができねえってだけなんだけど」
「……誰のこと言ってるの?」
「人の本質は変わらねえ。そういう、お前の真っ直ぐなところ。すげえ尊敬してんだよな」
「ねえ、久賀野くんってば」
「てことで、立候補な」
伸びてきた手が、本を支えていた手首をやさしく掴んだ。
「……なあ。立候補もだけど、取り敢えず練習台にでもする? 俺のこと」
「な、何でよ」
「だってお前、手に触れられただけで耳まで真っ赤とか。流石に俺も照れるわ」
かあっと赤く染まる顔を慌てて隠す。
「み、見ないで」
「いやだ」
「いやだ?!」
「目標はキスができるようになるまでな?」
「なっ?!」