青い青い空

page.27 九つの糸、大切な家族




「それで、青崎さんはどの方とお付き合いされるんですか」

「んごほっ」


 そんな爆弾が落とされたのは、ぺろりと平らげた彼が、アフターに焼きプリンを注文した後のことだった。


「な、何の話でしょうか」

「まさか野田さんですか。趣味悪いですね」


 ころころと話を進めようとする彼に思わず待ったをかけた。ここはきっぱりと言っておかないと、後々掘り起こされたら面倒だ。


「あのですね、私は誰かとお付き合いをするつもりは」

「いいんじゃないですか。一人が選べないなら二人でも、三人でも」

「そんな不誠実なことしません」

「恋愛の仕方は人それぞれですよ。運命の糸同士で繋がれた人同士のこともあれば、その一番近くの人と結ばれることだってある。欲深い人は、その運命の数だけ掴んで離さないということも」


 彼が語り始めた話の内容が突拍子もなく、そして似つかわしくないものだったので、何の話ですかと聞かずにはいられなかった。


「あなたの場合は九本。左手の小指以外に」

「え?」

「まるで虹のようですね。どこかで見たことがあるような」

「……それが、私の運命?」


 てっきり、そういうものは赤色なのだろうと思っていた。けれど、彼は茶化さずに頷いた。美味しそうにプリンを食べながら。

 彼にはそれが見えるから、人を占うこともできるのだろう。


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