泡のような世界で君と恋をする
「感情で動くな」
「何も起きてないかもしれないだろ」

「感情じゃない」

ルシアの声は、震えていた。

「澪の気配が、消えている」

沈黙。

「俺たちも行く」
カインが言った。

「何もなければ、それでいい」

ミルルも、黙ってうなずく。

森の手前。
水の流れが、不自然に歪んでいた。

ルシアの鱗が、拒絶するようにざわつく。
――これは、この海のものじゃない。
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