Special X’mas
「ほら、行くぞ?」
繋がれた手を軽く引っ張られた。
恭牙は、車の方を指差しているようだ……。
っていう事は、もう帰るの?
寂しい気持ちでいっぱいになった胸。
楽しい時間て、あっという間に過ぎて行っちゃうから寂しい。
恭牙と過ごす時間なんて得にそう。
恭牙に手を引っ張られながら、落ちてはアスファルトに吸収されて行く雪をボンヤリと見つめる。
いつの間にか、町は昼間以上に恋人達で溢れ、活気を増していた。
「ほら…来たかったんだろ?」