君に捧げるアイラブユー
分かる。分かってしまう。南野さんは私なんかよりずっと東を知っている。
東が何を考えているのか、どんな人なのか、どんなふうに笑うのか。どんなふうに傷付くのか。私よりずっと近くで見てきた。私が知らない何年もの時間を一緒に過ごしてきた。
だからきっと、東が誰かを好きにならないことも、自分が振り向いてもらえないことも、私なんかよりずっと理解している。
理解した上で、それでも好きでいるんだ。
「だからっ……!」
南野さんは涙を拭うこともせずに叫んだ。
「気持ちすら伝えないくせにっ……!」
心臓が大きく跳ねる。
「諦めようとしてる西宮さんを見てるとっ……!」
ぐっと奥歯を噛み締める音が聞こえそうだった。
「心底っ!!ムカつくっ……!!」
「……っ」
言葉が出ない。胸が痛い。図星だったから。
私はずっと逃げていた。