君に捧げるアイラブユー
昨日のテレビ?天気?いや違う、もっと自然で、もっと盛り上がるやつ。
ちゃんと用意しとけばよかった……。
沈黙が落ちるのが怖くて、とりあえず東の顔をちら、と見上げると、
ん?と頭の上に見えないはてなマークを浮かべているみたいな表情をしていて、その顔がまたずるいくらいにかわいい。
ああもう、そういうとこだってば。
そのとき、東の視線が、私の顔から、すうっと横へ流れていくのがわかった。
嫌な予感がして、反射的にその先を追う。
「このグループ好きなの?」
「へっ?」
東の目線の先には、さっきまで三木と盛り上がっていた7人組アイドルの特集ページが、これでもかと主張するように広げっぱなしになっている。
やばい。まずい。
東にだけは知られたくない。
私がアイドル雑誌を穴があくほど見て、“じゃないほう”がいいだのなんだの語っていたことなんて、絶対知られたくない…!
心の中で大パニックを起こしながら、勢いのままバンッと机を叩くみたいにして、その雑誌を両手で隠した。