ライバルがユーレイなんて聞いてない!
そうだ、帰りにもう一つだけ探してみようかな。
いつもは母さんが迎えに来てくれるけど、今日は弟の風斗が風邪をひいたので病院につきそってる。
寄り道しないで帰りなさいって言われてるけど、ほんのちょっとだけならいいよね。
ほんのちょっと、すぐに見つからなかったらあきらめて帰るからさ。
二つもクローバーをあげたら、虹架ちゃんどんな顔するかな?
喜んでくれるといいな……。
そんなことをぼんやり考えながら歩いていて、目の前に車が猛スピードで迫っていることに気づかなかった。
「うわ……っ!」
パッパー! という大きなクラクションの音がひびいた。
車のライトが両目に飛び込んでくる。
まぶしくて目を開けていられない。
あ、やばい。
そう思った直後、キキーーッ! という急ブレーキの音が聞こえた。
「……っ、あ……」
車のライトが飛び込んできた直前に頭をかすめたのは、虹架ちゃんの優しい笑顔だった。
どうしよう、消しゴム借りっぱなしだ。
本当は忘れてないのにウソついて借りたのに。
せっかく四葉のクローバーも見つけたのに。
もう一枚見つけようなんて、よくばりだったのかな……。