エリート救命医と身代わり花嫁の再会愛。


「……っ……」

「可愛い」


 耳元で囁かれて、余計に頬が熱くなる。

 航大くんが、私の肩にかかった髪をそっとかき上げた。指が、首筋をなぞる。その感触に、思わず肩が震えた。


「寒い?」

「……違うよっ」


 私の言葉に、航大くんが小さく笑った。意地悪な笑い方だった。わかってて聞いている……この人。


「じゃあ、なんで」

「……っ、航大くんのせい」

「そう」


 満足そうな声で言いながら、彼は私をベッドに横たえた。見下ろす目が、暗がりの中で静かに光っている。いつもと同じ目なのに、今夜は何か違う温度を持っていた。


「はるちゃん」

「うん」

「今日から、全部俺のものだから」


 宣言するような声だった。問いかけじゃない。ただ、決めている声。

 胸の奥が、きゅっとなった。


「……ずっと前から、そのつもりだったくせに」

「そうだよ」




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