娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
「だからって父が杏奈にしでかしたことを許してもらおうとは思ってないし、許さなくていい。だけど今さら後悔してばかりじゃ、この先幸せにはなれない」

蓮斗は、杏奈の顔を覗き込んだ。

「杏奈の苦労をなかったことにはできないが、これから先は俺に杏奈を……それに朱音ちゃんを幸せにさせてほしいんだ」 

杏奈は目を見開いた。

「それは私も同じです。私も蓮斗さんに幸せになってほしいです。そのために別れたのに、結局蓮斗さんを苦しめただけで……だから、これからは蓮斗さんに幸せになってもらいたい。そのためならなんでもします」

「なんでも?」

蓮斗が目を細め、首をかしげた。

「はい。蓮斗さんのためならなんでもします」

蓮斗の強い眼差しに後押しされて、杏奈は間を置かず返事をした。

「だったら連絡先を教えてもらえないか? 俺はあの頃のまま変わってない。朱音ちゃんの誕生日も教えてほしい」




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