娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
確固たる自分を持っているハキハキとした女性で、当時は蓮斗の父に負けないほどの厳しい言葉で蓮斗と別れるよう迫ってきた。

躊躇なく自身の思いを口にできる彼女の姿は今も心に残っていて、責められた立場だというのに、彼女の強い性格は羨ましいくらいだった。

「父があそこまで頑固だとは思わなかった」

蓮斗は呆れた声でつぶやき、ベンチに腰を下ろした。

日曜日の午後、杏奈は蓮斗を誘い、自宅から歩いて十五分ほどの場所にある公園にやってきた。

陸上競技場を併設している園内はかなり広く、一周十キロメートルのランニングコースもある人気の施設だ。

今も大勢のランナーが思い思いにコースを走っている。

朱音もこの公園がお気に入り。

今も久しぶりに公園に来たのがよほどうれしいのか、着いた途端滑り台に直行し、今は杏奈たちの側で縄跳びを延々と続けている。

「仕事が大変なのに、無理はしないでくださいね」

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