鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜
ただ、話していると時々ハルはにやにやする。
何を考えているんだろう。
でも私はそのことを考え出したら、本当の思い出を言えなくなる可能性があるから、なるべくその考えを排除して思い出について話していく。
そして大体の思い出を話し終わった時、「そろそろ帰った方がいいんじゃない?」という愛さんの声が聞こえた。
「そうだね、じゃあ送ってくるー。」
とハルは返事をした。
だから下に降りて愛さんと顔を合わせた。
「ケーキはアキちゃんの家に持って言っといたよ!」
キラン!と効果音が着きそうなほど輝いている笑顔を見て、少し嬉しくなった。
ありがとうございます!私が提案していたのに……!と思って同じような返しをする。
「あ!私が提案したのに、そんなことまでありがとうございます!」
「そんなの気にしないで!じゃあまたねー!」
「はい!またー!」
と言ってハルの背中を追いかける。
ハルの背中大きくなったなー。
そう思って歩いていると突然ハルが止まった。
私はブレーキがかけられずハルの背中に勢いよく顔をぶつけた。
「いてっ!」「いてっ……!」
2人で同じような反応を取って顔を見合せた。
「ははっ!」「ふはっ!」
笑えた。嬉しいな。楽しいな。
小学一年生のような感想を並べてでもまた、また笑いたいなと同じような感情になった。