鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜

だから私は話した。

最初に記憶を巡る旅で思い出した、出会いのこと。
動物園に行って私が迷子になったこと、
私が川で遊んでいたら溺れてしまったこと、
隠れ鬼で遊んでいたら、ハルが階段から落ちてしまって昏睡状態になったこと。


この話を聞いていくうちにハルはなんだか煮え切らないような表情に変わっていった。


「俺、そんなことしてたんだ……。」

不思議なような腑に落ちてるようななんとも言えない表情。

その瞬間、「はっ!」とハルが言った。

正直いって何が起こったのかその瞬間では分からなかった。

もしかしたら、思い出してくれた……?と淡い期待を込めていると。


「なるほどね……。」

「おもい、だしたの……?」

私も思い出す時は、突然だった。前触れはあったけれど、突然だった。

だからハルも……?


だけどそれは教えてくれることはなくて、

「いや……?なんでも、ないよ?」


曖昧な返事しか返ってこなかった。


「じゃあほかの思い出も言うね……!」


鏡の世界についてはもうハルのお父さんから教えてもらった通り忘れてるのだろう。

ただ、多分情で勉強の知識は入れたまま。

私はもう思い出してるんだから、それを伝えなきゃ。


私みたいに頭が痛くなるみたいなことは無いみたいだし。

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