鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜
ハルにはなすわけにもいかない。
ハルは何もなくても鏡の世界のことを忘れなくてはいけなかったような気がするから。
多分、生き返ると、忘れなくては行けないのだろう。
ハルに伝えるのもダメ……ママもダメ。
でもお父さんともう一度、話したい。
それはきっとママも……。
この世界のことを知らなければ。
こんなこと考える必要もなかった。
この世界のことを知らなければ……。
もう一度あの世界に行けたなら。
私はお父さんを探したい。
お父さんを探して……話して、どうすればママやハルが幸せになれるのか聞きたい。
どうすれば2人が罰を受けないようになれるのか聞きたい。
もう一度、あの世界に行けたなら……。
私は揺れ動いていく気持ちの中、ひとつの結論に辿り着いた。
部屋の中、一人での独り言。
「あの広場に行こう。」