鏡のはざま〜向こうの世界の君と〜
「はい、これ……あげるね、ママのも。」
「あ、あぁ。ありがとう。」
パパ挙動不審だ。
なんか今まではパパっていうのに抵抗感があったの。
でも想いを伝えるとき、私は、パパのほうがいいと思ったの。
今まで使ってこなかったからこそ、できたことだけど……。
「パパ、頑張ってきてね……!」
もう、話せないけど──
もう、目を向けてくれないけど──
もう、パパに向かって言葉を言えないけど──
もう私は、立派な中学生だよ!
パパも私のこと信じてよね──!
「アキ、今までごめんな。でも……ありがとう。俺は、俺の信じた道を行くから──。」
「パパとして見守ってるよ──。」
私は涙がこぼれていたけど。
悲しいとは思わなかった。
見守ってくれてる──そのことが私にとって支えになったんだ。
パパも泣いているけど、でも2人ともきっと前に進める。
2人とも、いや、ママを入れて3人とも、前に進めるんだ。
「じゃあさようなら、パパ──!」