契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
「皆様、失礼しました。実は妻と娘は精神疾患を患っていて虚言癖があります。長期に渡り私は2人を支えてきましたが、このように仕事に差し支えるようになってくると辛いものですね。妻と娘のことは大切に思っていますが、私にとって社員もまた家族です。蓮君は娘の病を知りながら受け入れてくれると言った懐の広い方でした。私も1人では抱えきれず、それに甘えそうになっていましたが間違っていたと今は思います。蓮君、君の好意に甘えてすまなかった。この婚約は破棄してもらっていいだろうか」

 目に涙を浮かべながら、声を絞り出すように小笠原社長が語り出す。

 何が起こったのか理解が追いつかなくて青くなり震えている陽子。
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