契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
 陽子が何を言えば喜ぶかは手に取るようにわかった。

 彼女は日陰を下げて、彼女を上げるようなことを言えば直ぐに気分を良くする。
(陽子をコントロールできれば、日陰を守れる)

 付き合いが深まる程に、陽子が精神的にかなり危ない女だと思った。

 日陰を陥れるために言う嘘や、自分や小笠原家を大きく魅せる為に言う嘘。

 全ての嘘と真実の境界線が、彼女の中で彼女自身もわからなくなっている。
(こんなイかれた女に付き纏われたら、日陰まで壊れる⋯⋯)

「日陰の母親はパパの愛人だったけど、ママが殺したの。でも、誰も責めないわ。汚い愛人は死んで当然だもの」
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