契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
 須藤玲香の死は不審死として片付けられているが、当時から事件性を疑う声があったという。

 結局、婚約は破棄になり、混乱した場は小笠原社長によっておさめられた。

♢♢♢

 騒ぎから3日後、小笠原社長に呼び出された時は、もう関わりたくないと思って逃げ出したかった。

「蓮くん、君には私の娘と結婚してもらいたいと思っている」

「あの、俺、陽子さんとは性格の不一致というか、難しいと思うのですが⋯⋯」

「陽子じゃなくて、日陰だよ。彼女は私と玲香の愛の結晶だ」

 日陰さんは小笠原社長の隠し子で、その事実はこの数日で世間に知れ渡っていた。

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