契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
「俺は女好きなんで、全ての女を助けなければと体が動いただけですよ」
 咄嗟に自分が発した言葉に、自分でもショックを受けた。

 すでに若きホテル王とも呼ばれる程仕事で成功し、男でも見惚れる程のルックスを持つ彼に自分が勝てるわけがない。

 はなから彼への負けを認めている俺は、日陰さんに惹かれているのを隠した。
(俺程度の男が、彼の女を思って良いわけがない⋯⋯)

 今まで恵まれた自分の環境に、俺の自己肯定感は高い方だったと思う。
 誰にも負ける気はしなかったし、自分に落とせない女などいないんじゃないかとさえ感じていた。

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