契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
「一般人である私が、どうしてこんなに追い回されるんでしょう。ほら吹きおじ様の妄言にお付き合いをするのはこの辺で良いですか? もしかして、皆さんも私の父親とか言い出すおつもり? 一般人の私には反論の機会がありません。正確な報道をしないのであれば、私も訴えるしか手段はなくなりますから!」

 にこやかな雰囲気が凍るような冷たい声で告げると報道陣は去っていた。

「日陰、本当に強い子なんだな」

 気がつけば私のすぐ後ろには緋色がいた。
 私をバックハグで抱きしめる緋色の手に、私は自分の手を重ねた。

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