キューピットが恋しちゃダメなのに
𓂃Seid,Ena

眩しい。目をそろそろ開ける。



「あ、起きた」



見慣れない景色、聞き慣れない声、初めての感触。

とりわけ、この体が沈んでいく心地よい感じがたまんない。



「・・ここはなんていう雲の上?」

「く、雲?空の?」

「それ以外にないよ?ふわふわしてるでしょ」

「プハッっく、雲・・クっ・・そ、れはベット。ベットだろ」

「なにそれ、てか誰!?ここは天国!?」



今気づいた。

私、なに寝ぼけてるんだろ。

私落ちて、その後声かけられて、それからその人は――京極、翔奏と星奈桜桃。

星奈桜桃が翔奏と呼んでいたのをきいた。



「お前、なにがあったんだ?病院行くか?」

「いや私――」



思わず私は息を飲んだ。

誰だ、と思ってみた方向に、とてつもないイケメンがいたから。

切れ長の目の上にはぱっちりとした長いまつ毛。

濡れたような黒髪が陶器のようになめらかな白い肌によく映えて。

きれいだ、と思った。

この人が翔奏。

さっきはよくみなかったけれど、そう直感した。



「・・大丈夫?」

「ハッ。ここ、どこ?」

「俺んち」

「人間、界!」



これからどうしよう。という不安よりも、助かってよかったぁ、人間ってちょっとワクワクするっていう気持ちが私の中で勝った。

どうやったら天界に戻れるんだろう。

ルイはなんて思ってるのかな。

もう会えないのかな。

・・全部夢、だったらいいのに。



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