キューピットが恋しちゃダメなのに
「名前は?なんで倒れてたんだよ」

「エナ!エナっていうの。ぅっえっ、と、そー家出!してきて」

「何歳?」

「遅生まれの15歳」



話しかけられるままに答える私。

その時、彼が持っていたスマホが声を出した。

プルルルル、プルルルル、という鈴がなるような音。



「ちょっとごめんな、・・なんだよ桜桃」

『翔奏っあの子どう?』



会話の相手はさっきもいた星奈桜桃らしくて、よく通る声はここまで聞こえてきた。



「ぁあ、アイツ今起きた」

「私エナ!アイツじゃない」



思わずムッとして口を挟む。

京極翔奏はチラッとしか私をみない。

笑顔なんて私が寝ぼけてベットを雲と言った時だけ。

それもイジワルな笑顔。



「家出らしいけど」

『エナちゃんって子なの!?やだかわいい悔しい』

「俺、がコイツ引きとんなきゃダメか?」

『あったりまえでしょ!1人で倒れてるってよっぽどそーとーな訳があるんだよ。翔奏だって家でぼっちなの寂しいでしょ?』

「別に俺、」

『ほらさ、翔奏ちょっとした有名人じゃん。名前知ってる理由なんていいよ。うふっ私も有名なんて照れちゃうな〜っ』

ブチっとイヤな音をだして、スマホは机の上にほっぽかれた。



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