Jully〜あなたと夢を〜

その様子でピンと来る。
俺じゃなくてもそう思うだろうが……。

それはそうと、両思いだよこの2人…。

そうと分かればいじめたくなるのが世の常。
俺じゃなくてもそう思ってほしい……。



「雪ちゃんっていい子ですよね〜。朱美さんも居ないし、付き合おうかな〜。」


平然を装いそう言うと、横目で店長の様子を伺う。

がっくり肩を落とし、立派な体が小さく見える…。


笑いを必死に堪えながら、可哀想な姿の店長に言う。


「冗談ですよ〜…あれ?どうしたんすか店長?…もしかして…。」

「ば…馬鹿言うんじゃない!大人をからかうな。べ…別に好き…とかじゃないぞ…。」


俺のこ芝居にも気付かず、必死の弁解。



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