Jully〜あなたと夢を〜

また好きな人が私の前から去って行った……。
最初に話せば良かった…。
好きになるなんて思いもよらなかった……。


雪ちゃんに抱き締められながら、自分を責めた。


店長が息を切らし戻ってくる。
ゴメン捕まえられなかった…と。
私はただ黙って首を横に振る。


私が悪いんだもの…
ありがとう店長……


「2人とももう上がっていいから…。深夜番が来るまで待ってて…家まで送るから。」


店長はそう言って、店内に戻って行った。


しばらくして、雪ちゃんが私を抱き抱え椅子に座らせてくれると、研二さんが落としていったコンビニ袋を拾って机の上に置いた。


中にはMDが3枚。
それぞれ『店長へ』『雪ちゃんへ』『朱美さんへ』
そう書かれてあった。



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