【完】きみは硝子のゼラニウム




「それを自分で分かってないところもいい。あと、好きなものには意外と正直で、花を見ると表情が柔らかくなるとこ。でも俺が触れたら顔を真っ赤にするとこ。甘えるときは、敬語が抜けるとこ。あとは、」



…待って、待って、待って!

思ったよりも、っていうか、予想の何倍も、すらすら出てくる……!


迷いなく並べられる“好き”に、頭が追いつかない。顔が、熱い。みるみるうちに赤くなってるのが自分でも分かる。

心臓はさっきからずっと忙しいままだし、どこを見ればいいのか分からなくて視線が泳ぐ。



じ、自分で言ったけど……耐えられないっ……!




「もっ、もういいっ!」



思わず両手で顔を隠す。

これ以上聞いたら、たぶん爆発する。



「えー?まだ全然あるけど、もうギブですか?自分で言ってきたくせに、わがままだなー」



だって、こんなに言われると思ってなかったんだもん。


なのに、次から次へと出てくる“好き”が止まらなくて、嬉しいのに、恥ずかしくて、胸がきゅうって締めつけられる。



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