【完】きみは硝子のゼラニウム
「…尋くんには、私以外にもたくさんいるんじゃないの?」
「なにが?」
「友達たくさんいるんじゃないの?私は、尋くんが思ってるような人間じゃないよ…尋くんと違って、友達なんてひとりもいない。ずっとひとりだったよ。誰かに必要とされたことなんて、なかった。そんな私が、尋くんと一緒にいてもいいの…?」
言葉にするたび、自分で自分を削っていくみたいだった。ずっとひとりの世界で生きてきた私なんかが、尋くんみたいにみんなから好かれる人を独り占めしていいわけがない。
友達がいない、なんて、人に愛される資格がないって自分で宣言してるみたいで、ものすごく惨めで、情けなくて、消えてしまいたくなる。
尋くんになんて思われるかわからない。でも、嫌われたとしても、もういいのかもしれない。
「いーよ、別に」
「っえ?」
「この前も言ったけど、俺は俺の意思でひなといることを決めてんの。それは、俺以外がとやかく言うことじゃないし、ひなにだって文句言われる筋合いないね」
少しだけムッとしたみたいに眉を寄せる尋くん。