あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
【プロローグ】
天宮瑞穂(あまみや みずほ)は、1時間ほど山道を歩いているが、母方の祖母、守山登喜代(もりやま ときよ)の家に辿り着けない。
「少し寄り道しただけなのに・・・小学生の時、お父さん達と来た時以来だから迷っちゃった・・・」
1番近いバス停で降りて5分ほど道沿いを歩けば着くのに、自然を感じようと2つ前のバス停から歩いたのが間違いだった。脇道の木々を見ながら少し登って、右側に曲がる道があったから、そこを真っ直ぐ行けば着くだろうと思って歩いていたけど・・・山道はそんなに甘くはない・・・
来た道を戻ろうと歩けば歩くほど、道は細くなり、辺りは木々が生い茂っていく。瑞穂はスマホをもう一度眺め、圏外になっていることにまた落ち込んでいた。
「さっきまで繋がってたのに・・・どうしよう・・・」
木々を照らしていた光は弱くなっていき、直に闇に包まれるのは時間の問題・・・瑞穂は天を仰ぎ目を瞑って、自分の今までの人生を振り返っていた。
ここは、年に一度、神々が集う出雲から少し離れた所にある『癒恐山(ゆどさん)』。山道を歩くと凜とした空気に癒され、心洗われる。そして、不思議なことに山に迷った者の前に、突然、銀白色の光の道が浮かび上がり、そのあとを辿ると山道や民家、町に繋がる道へと導かれる。ただ・・・
罪を犯した者は、交番の前に辿り着き、逃げようとすると、体が縄で縛られたように手の自由を奪われ、足が勝手に交番へと向かって歩みだし、そのまま中へ入ると、
「罪を全て話すのだ・・・話さないと恐怖を永遠に与える」
と、頭の中で声が繰返し聞こえ、罪を認めるまで体が締め付けられるという・・・
山を汚した者は、綺麗にするまで同じ場所に辿り着く。そして、悪意ある者は、悪意を己で経験しているように幻覚を味わい、反省する者には罰を与えないが、しない者は必ずそれ以上の報いを受けると言われている。
心清き者へは癒やしを、悪しき者には怒りを神が与える。山の名前はそこから付けられたらしい。
「少し寄り道しただけなのに・・・小学生の時、お父さん達と来た時以来だから迷っちゃった・・・」
1番近いバス停で降りて5分ほど道沿いを歩けば着くのに、自然を感じようと2つ前のバス停から歩いたのが間違いだった。脇道の木々を見ながら少し登って、右側に曲がる道があったから、そこを真っ直ぐ行けば着くだろうと思って歩いていたけど・・・山道はそんなに甘くはない・・・
来た道を戻ろうと歩けば歩くほど、道は細くなり、辺りは木々が生い茂っていく。瑞穂はスマホをもう一度眺め、圏外になっていることにまた落ち込んでいた。
「さっきまで繋がってたのに・・・どうしよう・・・」
木々を照らしていた光は弱くなっていき、直に闇に包まれるのは時間の問題・・・瑞穂は天を仰ぎ目を瞑って、自分の今までの人生を振り返っていた。
ここは、年に一度、神々が集う出雲から少し離れた所にある『癒恐山(ゆどさん)』。山道を歩くと凜とした空気に癒され、心洗われる。そして、不思議なことに山に迷った者の前に、突然、銀白色の光の道が浮かび上がり、そのあとを辿ると山道や民家、町に繋がる道へと導かれる。ただ・・・
罪を犯した者は、交番の前に辿り着き、逃げようとすると、体が縄で縛られたように手の自由を奪われ、足が勝手に交番へと向かって歩みだし、そのまま中へ入ると、
「罪を全て話すのだ・・・話さないと恐怖を永遠に与える」
と、頭の中で声が繰返し聞こえ、罪を認めるまで体が締め付けられるという・・・
山を汚した者は、綺麗にするまで同じ場所に辿り着く。そして、悪意ある者は、悪意を己で経験しているように幻覚を味わい、反省する者には罰を与えないが、しない者は必ずそれ以上の報いを受けると言われている。
心清き者へは癒やしを、悪しき者には怒りを神が与える。山の名前はそこから付けられたらしい。
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