あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
 「・・・本当に人間ですか?」
 「あぁ・・・もうあやかしにはなれないようだ」
 「帰りは緑運に送ってもらうといい。では瑞穂。瑠宇斗を頼んだぞ」
 「はい、癒怒之神様。ありがとうございます」
 「瑠宇斗。今までご苦労だった。そして、これからも頼むぞ」
 「癒怒之神様には感謝してもしきれないです。これからも宜しくお願いします」
 「緑運。2人を頼むぞ」
 「はい、では行って参ります」
 癒怒之神の姿は神の領域へと消えていき、2人は緑運に乗せられて、ときよ屋の近くで降ろされた。
 「瑠宇斗。今まで通り、私の名前を念じると、直ぐに現れるから、困ったらいつでも呼ぶんだぞ?」
 「はい、分かりました」
 「緑運さん?私が念じても、来ていただけますか?」
 緑運はそれを聞いて、可愛さに声を出して笑ってしまった。
 「勿論だ。瑞穂が念じたら直ぐに来るぞ。瑠宇斗、人間社会で生きていくための手配は、豪田さんに頼んである。明日ときよ屋へ来るだろう。では、またな。瑠宇斗、瑞穂」
 緑運は一瞬で目の前から消えた。

 「さぁ、行こうか、瑞穂」
 「はい・・・瑠宇斗さん。手を繋いでください」
 瑠宇斗が手を繋ぐと、瑞穂はぎゅっと握った。
 「あやかしでも人間でも変わらないですね・・・瑠宇斗さんは瑠宇斗さんです」
 瑠宇斗は立ち止まり、握った手を引き瑞穂を抱きしめた。
 「あぁ・・・瑞穂を愛する気持ちも変わらない。瑞穂、愛してる」
 そっと触れた唇が離れると、2人は額を付き合わせて幸せを噛み締めた。
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