あやかし銀狼に恋をして〜じれ恋はやがて溺愛に包まれる
【百花と信司の恋の行方】
 瑠宇斗と瑞穂の愛の証は、順調に大きくなり、予定日が近づいて来た。
 「瑞穂、家にいろ。店は俺が手伝うから」
 「いえ、私も行きます。瑠宇斗さんは、店から帰って来てから、家の事をした後に遅くまで強志さんと打ち合わせしてるし、昼間はゆっくりしてください」
 「俺はあやかしの名残か、あまり眠らなくても体力が回復するようだ。だから、心配するな」
 瑠宇斗は瑞穂にキスをして、お腹を撫でた。
 「もうすぐだな。羽瑠(はる)?あまりママのお腹を蹴るなよ」
 『羽瑠』と名付けた息子は返事をするように動いた。
 「瑠宇斗さん、やっぱり一緒にいたいです。ねぇ、羽瑠?」
 今度は瑞穂に返事するようにお腹の中で動いた。
 「・・・分かった。何かあればすぐに言うんだぞ」
 「はい。やったね、羽瑠」
 愛おしく2人でお腹を撫でながら、2人はときよ屋へ向かった。

 お店を開ける準備をしていると、
 「はぁ~いっ!瑠宇斗、瑞穂」
 と、百花が1人で入って来た。
 「あっ、百花さん!」
 「元気そうね、瑞穂。羽瑠も元気?」
 「はい、よく動いてます」
 「瑠宇斗は相変わらず、瑞穂に甘々なんでしょ?」
 「はい、相変わらず優しいし、この子にも甘々です」
 「そう・・・あの冷静沈着な瑠宇斗がね・・・ねぇ、触ってもいいかなぁ・・・」
 「どうぞ!羽瑠、百花さんだよ」
 「あっ、動いた!・・・いいなぁ・・・愛する人との証が自分の体に命を宿すんだから」
 「・・・信司さんとのことですか?」
 「うん・・・親密になるほど迷いがでちゃってさ・・・今はまだいいけど、私だけ姿がこのままなんて、信司の親や友達とかに説明出来ないじゃない?」
 「強志さんは、術で少しずつ歳を重ねた男性に変化していて、もう誤魔化せなくなれば、引退して別の人間の容姿に変化するって言ってました。百花さんも信司さんと合わせて変化したら大丈夫じゃないですか?」
 「確かに、瑞穂の言う通りね・・・でもさ、信司がいなくなったら、あやかしとして役目を務める自信がないの・・・それに・・・この間、信司の両親が、孫が見れるといいねって話しているのを聞いちゃってさ」
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