孤独な訳あり少女は溺愛されても困ります!!??


ズキッ

その名前を聞いて急に心臓が嫌な音を立てた


冷や汗が止まらず呼吸も上手くできなくなってくる


花「すみません。少しお手洗い行ってきます。。」


2人に気づかれないよう平然を装い屋上から逃げるように出ていった


屋上から出てすぐの階段をよろけながらゆっくりと降りる


こういう時、いつもなら私の隣には双子が居るのに今日に限って居ない


なんとか自分の荒い呼吸を整えようと深呼吸をする


目眩がして視界が歪むのを感じ、一旦眼鏡を取りポケットにしまった

花(落ち着け大丈夫、あの子じゃないはずだから、大丈夫)


カツン


カツン



誰かが屋上に向かって階段を登ってくる足音が聞こえ、私の視線はその人物に注がれた



本当に今日の私はツイてない



花「梨沙。。」


動揺でなのか声が震える



梨沙「は?なんであんたがここに居るの?」


私とは似ても似つかない顔をした双子の妹が眉を顰め私を軽蔑した瞳でこちらを見ていた



そう、梨沙は正真正銘私の双子の妹



梨沙は母親に似て、ミルクティー色の少し癖のあるふわふわの髪の毛に大きくて丸い茶色の瞳、色白で守ってあげたくなるような華奢な骨格



対して私は、真っ黒な長い髪に少しツリ目なグレーの瞳、守ってあげたくなる梨沙とは真逆な存在


物心ついた時にはもう母と梨沙は私を毛嫌いしていた


幼いながらにその理由は分からず、ただただ孤独な日々を送り西園寺グループの跡継ぎを任されてからは、勉強や護身の為の極道の特訓の日々で追われ、気が付けばどんどん私の居場所は無くなっていった


私が梨沙よりも優れている事に母はすぐにヒステリックになる


お気に入りの物、友達、恋人、私が大切にしていたものは母親の手によって全て梨沙の物になっていった


大切な物を作っても直ぐに手放され奪われる


そんな生活に耐えられなくなり高校生になってからは無理言って一人暮らしをさせてもらった、そうすれば関わらなくて良いようになると思っていたのに現実はそう甘くなかった



梨沙「なんでここに居るのか聞いてるんだけど?
あー、私が入学初日から東の姫になったから羨ましくて姫の座を奪いにでも来た?どうせ色目でも使って奪おうとでも思ってるんでしょ?」


花「そ、、そんなつもり、」


梨沙「言い訳していい子ぶって!目障りなの!あんたなんか消えちゃえばいいのに!お母様も私も!お父様だってあんたが生きてても喜ばないのよ!」


いつも通り私の存在を否定し大声を上げながら私の横を通り過ぎて屋上の扉へ駆け上がって行った


梨沙「東の姫の座だってあんたなんかに渡さない。あんたに大切なものができても今まで通り全部奪ってやるから。」


バタンっーーそう言い残し、屋上へと消えていった
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