孤独な訳あり少女は溺愛されても困ります!!??
海side

只今この空間には明らかに機嫌が悪い人物が1人
そう、俺の双子の片割れ、悠だ

学校に着くや否や直ぐに入学式に一人で消えていき、挙句の果てに帰りは“今日新入生代表の用事あり”とだけ書かれたメールのみ

そのせいでお嬢様が居ないといつも不機嫌なのに加え今日は特に機嫌が悪い

海「機嫌治しなよー。お風呂もうすぐ沸くし先入ったら?」

はぁーと大きく溜息をつきながら悠の機嫌を伺う。
双子だけど俺が一応弟になる訳で、、兄の機嫌を取るのは弟の宿命ってことかな?

悠「海はさー、俺らが目を離した今日1日で花梨に悪い虫がついてても許せるわけ?」

気だるそうにソファにもたれ掛かり聞いてくる
悠の顔からは嫉妬と独占欲がだだ漏れになっていて少し笑ってしまう

んー、確かにそんな事が万が一でもあったら、、

海「殺っちゃうよね(黒笑)それにもう花梨を閉じ込めてでも外には出してやれないかな!俺たち以外見なくていいでしょ」


悠「ははっ、、やっぱ俺たち狂ってるよ。あいつの事監禁でもして俺たちの事しか考えれないくらいドロドロに愛して犯してやりてー」

あー、と悔しそうにソファに顔を埋める悠を横目に同情する


ピンポーン

チラッと悠の方を見ると任せたと言わんばかりに目で合図してくる

全くこの人は昔からお嬢様の事以外は一切興味なしだなあ


スっと立ち上がってインターホンを確認すると予想外の人物が映し出されていた

《はい、、えっ!花梨!?》

動揺して言葉が詰まってしまったが、それもしょうがないってくらい何故か全身ずぶ濡れで黒くストレートの長い髪からは水が滴っていた

俺の声を聞いてドアの向こうにいる相手が分かったからか、ソファで項垂れてた悠がいつの間にか立ち上がり、俺の後ろを素早く横切ったのが分かった


玄関までの道中にある洗面所でバスタオルを取って小走りで悠の後を追うともう既にドアを開け、悠が腕を引き花梨が中に入ってくる途中だった

海(こりゃ悠様怒ってますね〜こわいこわい)

怒りを含んだ悠の声に対して少し怯えた花梨を見て可哀想な感情と哀れみで顔が引きつってしまう

海「そんな泣きそうな顔して、、風邪ひくよお風呂で温まりな」

花梨の顔を覗き込むと昔の冷えきった闇に染まった瞳を感じ、まだ彼女を救いきれていない自分の不甲斐のなさに悔しくなる

海(昔に比べて今は少しはマシになったと思っていたけど、まだ花梨を闇からは救えないみたいだーーー。)

俺は渡したバスタオルを抱えて浴室に向かう後ろ姿をただ見つめることしか出来なかった

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