【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
 アリスは特に考えもなく、ゴトフリー側の気持ちもろくに考えずにあれをしてしまったと言えばその通りだった。

「……俺の前で、男と二人にならないで。俺の前でなくても駄目だけど」

 いつか聞いたような事のある台詞に、アリスはふっと笑ってしまった。

「ごめんね。ゴトフリーにとっては、すごく嫌なことだったんだね。私が悪かったの」

「いや……うん。ブレンダンは特に……」

 そのままぎこちなく、項垂れてしまったゴトフリーの蜂蜜色の髪を撫でて、アリスはぎゅっと目の前にあった厚い胸に抱きついた。

「確かにブレンダンさんは、この国でも有名なすごーく男前だとは思うけど、私が好みの男性はゴトフリーなんだよ。だから、あの飲み屋さんでも、私はゴトフリーを選んだでしょう?」

「うん。そうだな。アリスは、そうだったけど……でも……」

 言いにくそうな彼を不思議に思い、アリスはもう一度顔を上げて首を傾げた。

 その時のゴトフリーは、まるで迷子になってしまった子どものような顔をしていた。

(え……何。どうしたの……?)

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