【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
「……アリスはかわいいね。俺はそれなりに踊れるしリードしてあげるから、ダンスは心配しなくても大丈夫だよ。そうじゃなくてね。今、俺の同期で彼女が居るのはリカルドと俺の二人なんだけど、他の連中がアリスと踊りたいって言ってるんだ。ほら俺達竜騎士だから、付き合ってない段階で下手にそういうのに誘うとすごく期待されるから、どうしてもという程の意中の人じゃないと、誘いにくいんだ。でも、俺の彼女だったら、楽しく踊るだけでも出来るから。一年に一回の行事だから、皆舞踏会に出たいのは出たいんだよ」

 なんとも複雑そうな顔をしてそれをいう彼にアリスはふふっと笑った。

「ナイジェルとかエディと踊るの? 良いよ。すごく楽しそう」

「うん。レオとか……ブレンダンとかも……」

 それを言って目線を逸らした彼の唇にアリスはキスをした。自分でもやきもち妬きの性格をわかっているけれど、きっと彼は彼なりに同期の同僚を大事にしているのだ。一年に一度しかない行事だし、せっかくだから一緒に楽しみたい気持ちもあるのだろう。悩んだ末の決断だとしても、友達思いの恋人が愛しかった。

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