【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
 ゴトフリーは彼女の目をじっと見つめて、アリスの言葉に聞き入っていた。

「……そうだね。アリス。俺はね、人生でただ一人しか出会えないだろう恋人を見つけた幸運な男だよ。君のことを、ただただ愛している」

「私もそうだよ……」

「その分、失った時の悲しみを想像すると堪え難いんだ。どうしても、恋はいつか終わってしまうと、心のどこかで冷静に考えている自分がいる。でもね。君が俺のことを忘れて誰か他の男の元に行ってしまうくらいなら……ごめん。突然こんなこと言われたら怖いよな……嫌いにならないで、アリス」

 ゴトフリーはアリスを大きな体で包み込むようにして、ぎゅっと抱きしめた。

 アリスはやはり、戸惑ってしまった。

(ゴトフリーは、いつか私たちの恋が終わることも予想しているってこと……?)

 彼が何度か恋の始まりと終わりを知っているせいもあるのかもしれない。

 お互いが初めてならば、こんなことは考えもしなかったのだろうか。

 けれど、アリスが好きになったのは、目の前のゴトフリーで、彼以外はもう考えられない。

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