【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
アリスは心の中で舌を出した。さっきこの人たち五人と話し始めた時、はじめましてと言ったけど、それは嘘だった。
彼等は竜騎士である身分を示す黒い騎士服ではなく、私服だからと油断しているのかもしれないが、自分の隣に居るブレンダン・ガーディナーはこの国では知らぬ人がいない英雄の相棒だし、一人につき数の限られた竜が居る少数精鋭の竜騎士となれば、城で仕事している者なら顔と名前くらいは一致する。
アリスは城で働く個人の経費担当の文官だから、遠征が日常茶飯事で経費を精算しなくてはならない竜騎士達とは良く顔を合わせていた。だが、今はいつもかけている眼鏡も外しているし、お団子頭も解いてそのさらりとした直毛の黒髪は背中を覆っていた。だからいつも書類を受け取る一瞬しか面識のない彼等に気が付かれるはずがない。
結構な量の酒を飲んでご機嫌な頭の中はさっきの質問があったということは、ということに終始していた。
(真っ赤な顔したゴトフリーさん、私が持って帰って良いってことかな?)
◇◆◇
「もう、飲みすぎだよ、アリス」
彼等は竜騎士である身分を示す黒い騎士服ではなく、私服だからと油断しているのかもしれないが、自分の隣に居るブレンダン・ガーディナーはこの国では知らぬ人がいない英雄の相棒だし、一人につき数の限られた竜が居る少数精鋭の竜騎士となれば、城で仕事している者なら顔と名前くらいは一致する。
アリスは城で働く個人の経費担当の文官だから、遠征が日常茶飯事で経費を精算しなくてはならない竜騎士達とは良く顔を合わせていた。だが、今はいつもかけている眼鏡も外しているし、お団子頭も解いてそのさらりとした直毛の黒髪は背中を覆っていた。だからいつも書類を受け取る一瞬しか面識のない彼等に気が付かれるはずがない。
結構な量の酒を飲んでご機嫌な頭の中はさっきの質問があったということは、ということに終始していた。
(真っ赤な顔したゴトフリーさん、私が持って帰って良いってことかな?)
◇◆◇
「もう、飲みすぎだよ、アリス」