【書籍化】素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる【コミカライズシーモア先行連載中】
「ゴトフリーは君と帰ったあの夜のこと、何度聞いても何も口を割らないんだ。ただ休み明けに出勤したと思ったら、同僚の前で君のことを誰にも取られたくないと公言して、君のところに持って行けそうな事務書類を集めては、せっせとここに通ってきているという訳」

 その言葉を聞いてアリスはなんだかむずがゆい気持ちになった。彼が自分を誰にも取られたくないって言ってくれているのを知って、やっぱりすごく嬉しかったからだ。

 そんな気持ちをレオに悟られたくなくて、アリスはわざとツンと澄まして言った。

「私は私のものです。元々誰のものでもないですよ」

「ああ、ごめん、そういう意味じゃないんだけど……まぁもちろんここで働けるくらい聡明な君は分かってて言ってるんだろうな」

 レオは面白そうに顎を触った。

「それに、同僚の竜騎士さんにそんなこと言うなんて、竜騎士なんてよりどりみどりなのに」

 しがない文官の元に交際を迫って足しげく通って来る竜騎士の姿はやはり珍しいのか、一日で城中の噂になっていた。その噂を悪気なく撒き散らしていたのが他でもない自分の直属の上司だと思うと、怒りが湧いて来るけど。

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