追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「素直に受け取るほど、考えなしではなかったか……」
「馬鹿にしないでくれる!? あたしにだって、ちゃんと考えられる頭はあるんだから!」

 どうやら自分は、随分と甘く見られていたらしい。

(これから手を組もうとする少女に、こんな態度を向けるなんて! あり得ないんですけど!)

 アオリはますます憤慨した。
 だが、相変わらずダリウスは顔色を変える様子もなく、ただそこに佇んでいる。

(不気味な男ね……)

 このままでは、埒が明かない。
 少女は渋々、いつまで経っても続きの言葉を紡ぐ様子のない男へ声をかけた。

「で? どう言うつもり? きちんと説明してくれなきゃ、従うつもりはないわよ!」

 するとダリウスは、アオリに大嫌いな姉をどれほど愛しているかを滾々と語った。

(うわ。愛が重すぎて、気持ち悪……っ)

 角砂糖を大量に摂取したあとのような表情をして喉を抑えて咳き込むほどに、彼の唇から紡がれる告白は強烈だ。
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