追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「わふ?」
もう、念力を通じた意思疎通は叶わない。
目の前にいる神獣は、器を貸していただけの動物。
人間とは、種族が異なるからだ。
(この子は、神下ろしの器として利用されていた……。きっと、彼と相性がいいのね……)
ラシリネは優しく口元を綻ばせ、戸惑う獣に問いかけた。
「私のそばで、神様の代わりに見守ってくださらない……?」
「わふーん!」
白い毛並みを持つ犬は「もちろん」と元気よく返事をするように鳴き声を響かせると、こちらが差し出した手に頬擦りをしてくる。
ラシリネは触り心地のいい毛並みを優しく擦りながら、成り行きを見守る皇帝に向かって静かに報告した。
「解任式は無事に、終了いたしました」
「それはよかった」
彼と微笑み合って喜んだまではいい。
問題は、そのあとだ。
大型犬と戯れるこちらの姿を不愉快そうに眺めたダリウスが、どこか言いづらそうに問いかけてきた。
「先程、随分と慌てているようだったが……。不測の事態でも、起きたのか?」
「そ、それが……」
陛下に説明を求められ、困惑の色を隠せぬまま己の身に起きた変化を説明する。
皇帝も神の言い分には呆れているのか、険しい表情で黙り込んでいたのが印象深かった。
もう、念力を通じた意思疎通は叶わない。
目の前にいる神獣は、器を貸していただけの動物。
人間とは、種族が異なるからだ。
(この子は、神下ろしの器として利用されていた……。きっと、彼と相性がいいのね……)
ラシリネは優しく口元を綻ばせ、戸惑う獣に問いかけた。
「私のそばで、神様の代わりに見守ってくださらない……?」
「わふーん!」
白い毛並みを持つ犬は「もちろん」と元気よく返事をするように鳴き声を響かせると、こちらが差し出した手に頬擦りをしてくる。
ラシリネは触り心地のいい毛並みを優しく擦りながら、成り行きを見守る皇帝に向かって静かに報告した。
「解任式は無事に、終了いたしました」
「それはよかった」
彼と微笑み合って喜んだまではいい。
問題は、そのあとだ。
大型犬と戯れるこちらの姿を不愉快そうに眺めたダリウスが、どこか言いづらそうに問いかけてきた。
「先程、随分と慌てているようだったが……。不測の事態でも、起きたのか?」
「そ、それが……」
陛下に説明を求められ、困惑の色を隠せぬまま己の身に起きた変化を説明する。
皇帝も神の言い分には呆れているのか、険しい表情で黙り込んでいたのが印象深かった。