追放されたハズレ聖女が皇帝の寵愛を受けたら、大帝国の守護聖女と呼ばれて伝説になりました
「わふん!」
スノーエルと名づけられた犬は好奇心旺盛で、神によく似て元気いっぱいだ。
大人しくしているのが苦手なタイプらしく、暇さえあれば室内で走り回っている。
(気が散らないのかしら……?)
すっかり定位置と化した丸椅子に座っていたラシリネはさり気なく、陛下の光景を確認する。
(今のところ、普段通りだけれど……)
いつか注意をされるのではないかと、気が気ではなかったからだ。
(怒られる前に、隣の部屋へ移動したほうがいいんじゃ……?)
椅子から腰を上げ、獣に「大人しくしなさい」と命じようとした時だった。
「わふーん!」
室内を元気いっぱいに走り回っていたはずのスノーエルが方向を変え、こちらに向かって駆け出したのは。
「スノーエル!?」
「わふ!」
獣は己の名が呼ばれたのが嬉しくて仕方ないようで、勢いよくタックルを仕掛けてきた。
「きゃ……っ」
ラシリネは大型犬を支えきれず、ふらりと椅子に座るダリウスのほうへバランスを崩してしまう。
(このまま陛下とぶつかったら、お仕事の邪魔をしてしまうわ……!)
どうにか踏ん張り、彼に迷惑をかけないように真横へ倒れ込もうと方向転換を試みる。
しかし――。
こちらの小さな悲鳴を聞いた陛下が、それを許すはずがない。
スノーエルと名づけられた犬は好奇心旺盛で、神によく似て元気いっぱいだ。
大人しくしているのが苦手なタイプらしく、暇さえあれば室内で走り回っている。
(気が散らないのかしら……?)
すっかり定位置と化した丸椅子に座っていたラシリネはさり気なく、陛下の光景を確認する。
(今のところ、普段通りだけれど……)
いつか注意をされるのではないかと、気が気ではなかったからだ。
(怒られる前に、隣の部屋へ移動したほうがいいんじゃ……?)
椅子から腰を上げ、獣に「大人しくしなさい」と命じようとした時だった。
「わふーん!」
室内を元気いっぱいに走り回っていたはずのスノーエルが方向を変え、こちらに向かって駆け出したのは。
「スノーエル!?」
「わふ!」
獣は己の名が呼ばれたのが嬉しくて仕方ないようで、勢いよくタックルを仕掛けてきた。
「きゃ……っ」
ラシリネは大型犬を支えきれず、ふらりと椅子に座るダリウスのほうへバランスを崩してしまう。
(このまま陛下とぶつかったら、お仕事の邪魔をしてしまうわ……!)
どうにか踏ん張り、彼に迷惑をかけないように真横へ倒れ込もうと方向転換を試みる。
しかし――。
こちらの小さな悲鳴を聞いた陛下が、それを許すはずがない。