可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜
 ヴァンレックは信頼している自分の騎士団に、もしもの時には自分からみんなを守るよう言いつけてあるのだという。

「そんな……」

 完全に制御していても、毎月、満月の日には獣の姿に変わってしまう大公。

「恐れている使用人たちもいるのね……」
「お恥ずかしながらはじめは奥様のおっしゃる通りでしたが、国のために貢献されている旦那様に心から仕える気持ちは変わっていません」

 部屋で別れたメイドたちのうち、三人がやってきた。そのうちの先頭にいたメイドがそう言ってきた。

「急なお言葉を申し訳ございません」
「いいのよ。続けて」

 みんなと頭を下げたメイドが「はい」と答えた。

「でも今は少し違います。奥様がご一緒に過ごされるようになって、普段アリム様たちと過ごす旦那様を拝見してから、無暗に恐れるべきお方ではないのだと感じたのです。ですからわたくしたちは本日、ここに残ることを自薦いたしました。普段より多くの者たちがここに残ると答えています」
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