可愛いあの子の継母になるなら、獣人大公の嫌われ妻でも構いませんわ!〜どうやら私は侯爵家の悪女のようです〜

二章 継母ですが、我が子がかわいすぎる

 翌日、アイリスはヴァルトクス大公妃として平和な朝を迎えた。

 与えられた部屋は実家の数倍はある。キングサイズのベッドを置いても、ソファセットを置いても、衝立が置かれた気替えコーナーまで余裕で収まるほどだ。

「……結婚したら、まさか連れ子を育てることになってしまったわ」

 だが、可愛いアリムの世話担当を願った通りに得てしまった状況は、メイドが起こしに来る起床予定前に目が覚めてしまったくらいに嬉しいことだ。

 しかもここでは、いちいち厭味ったらしい家族もいない。

 アイリアの外での態度を監視するために付けられた使用人だって一人もいないし、協力者という立場になれたおかげか、ヴァンレックは彼女にメイドも付けてくれた。

 そう『アイリス』に初めての付きのメイドができたのだ。

「よしっ、それじゃあがんばろう!」

 彼女は今日をスタートさせるべく、メイドたちを呼ぶためのベルを振った。


 メイドたちによって心地の良い始まりを迎えられた。
 朝の身支度を済ませ、続いて部屋に運ばれた豪華な朝食を一人で気楽にいただく。
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