本当の私を知られたら終わる恋だと思っていたのに、彼の溺愛が止まりません

「・・・いつから知っていたんですか?ミチルが臼井千佐だってこと。」
「ん?君が俺に回してくれた決済の書類に猫の付箋が貼ってあったろ?ずっとミチルちゃんが誰かに似ていると思っていたんだけど、それで確信した。」
「あ。あの猫の付箋!」
そんなに早くからばれていたなんて、思ってもみなかった。

「そう考えたら色んなことが腑に落ちた。何故ミチルちゃんと初めて会った気がしなかったのか、どうして残業でミチルちゃんがドタキャンしたのか・・・あの日千佐ちゃんも急に残業することになったって言ってたよね?」
「はい。」

「だからバーに誘って、色々カマかけてみた。案の定、君は色々と駄々洩れだったよ?ミチルちゃんに電話した時も、あのバーで流れているJAZZが電話の向こうから聞こえてきたし。」
「う・・・。」

「それに・・・一夜を共にした時の君は、完全に臼井千佐だったからね。コンタクトをしていなくたって、腕の中にいる女性が誰かくらいわかるよ。」
「ううう・・・。」

「ミチルちゃんの時の千佐ちゃんはよく笑うし元気だし、職場での千佐ちゃんとはまた違う魅力があって、一緒にいて楽しかった。だから千佐ちゃんが俺に正体を明かしてくれるまで黙っていようと思った。ミチルちゃんさえ掴まえておけば、千佐ちゃんも自動的に手に入ると思ったし。・・・でもどうして婚活パーティの時、あの姿で来たの?」
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