【書籍3巻発売中】ひとりぼっちの花娘は檻の中の竜騎士に恋願う【コミック3巻発売中】
 ブレンダンの実家であるガーディナー商会は、主に貴族や裕福な平民の女性を相手にしたオーダーメイドのドレスや宝飾品を専門に扱っている店のようだ。

 瀟洒な造りの店構えはとにかく美しく、目の肥えた女性も好みそう。その街自体が大きな美術品だと例えられるガヴェアの王都で生まれ育ったスイレンも、初見で思わず溜め息をついてしまう程だった。

 雇用主であるブレンダンの父親だと名乗る店主ジョルジオにも挨拶をしたが、一目見ただけでさぞこれまで女泣かせだっただろうと、わかってしまう初老の男性だった。ブレンダンは、きっとこの父親に良く似たのだろう。

「花の種は、各種取り揃えてみたんだ。この専用の棚を用意して、置いてある。毎朝、その日のスイレンちゃんの気分で飾る用の花束を作ってくれ。とりあえず、今必要な花の数はここのメモに書いてあるから。最初だから、数が多い。一通り準備出来るまで、時間はいくらでもかけてもらっても構わない」

 スイレンは、ブレンダンに渡された何枚かのメモを確認した。

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